■原因は？
何でも自分で調べたがり、薬についても詳しい方。薬でアレルギーの出た過去があり、人一倍薬には敏感になっている。残薬が目立ち、自己判断で薬を調節していると推察された。

■薬剤師の対応
薬を飲まない場合の危険性、副作用が出た時の対応などを丁寧に説明。薬への不信感が和らぎ、何かあった時も自己判断で調節するのではなく薬剤師に相談してくれるようになった。

■原因は？
夫婦で二人暮らしをしていたが、最近夫婦ともに認知症が目立つようになる。バスの通院も時間をよく間違えるようになり、ご主人が待ちきれずに怒ることも。

■薬剤師の対応
ホームドクター協力のもと、薬剤師の在宅訪問を紹介し、通院から訪問診療へ切り替え。慣れ親しんだ家で薬を受け取れるようになり、これまで薬局でほとんど口をきかなかったご主人もお話してくれるように。コミュニケーションが良好になり、患者の訴えに合わせた薬物療法の改善に繋がった。

■原因は？
診察日が来る前に薬が足りなくなってしまったり、逆に薬が余り過ぎたりといったことが頻繁に起こるようになってきたため、飲み方が間違っているのではないかと推測。

■薬剤師の対応
ケアマネ、訪問看護師と連絡ノートによる情報交換を実施し、近々の状況を共有。訪問看護師と連携し、お互いの訪問時にお薬カレンダーへ薬をセット。薬の服用状況が一目で分かるように。服用回数の少ない他の薬への変更など、服用の負担を軽くするように検討

■原因は？
施設入所されている男性。施設職員は薬の管理で手一杯で、薬を指示通り服用させるだけの状態。

■薬剤師の対応
薬剤師による服薬管理についてご案内し、施設訪問を開始。名前や日付入りの一包化で職員の薬管理の負担を大きく軽減。頓服薬の調整方法や注意すべき副作用などを職員に直接説明。適切、安全な服薬が出来るようになり、職員から気軽に薬の相談を受けるようになった。

■原因は？
娘様と同居しているが、娘様は仕事のため日中は一人暮らし。難病の影響で頻繁に体の硬直や手の震えが生じてしまうため、薬の開封や服薬に苦労していた。

■薬剤師の対応
薬を一包化し、お薬ケースへ服用時点ごとにセット。薬の開封を支援する補助器具をご案内。他にも必要な介護用品を薬と一緒に配達。散剤は取り扱いが困難であることが分かり、同薬効の錠剤を医師に提案、変更対応となった。

■原因は？
ご本人は末期がんで在宅酸素療法を実施。痛みや呼吸苦で本人も家族も眠れない。夫婦2人暮らしのため奥様の負担も大きく、薬局へ薬を取りに行くのも一苦労。さらに、大量の残薬も確認。

■薬剤師の対応
残薬を整理し、使える薬は再利用し、期限切れ薬や中止薬は誤って服用しないように処分。薬は分かりやすく日付入りで一包化し、お薬ケースへセット。服薬状況の改善に伴い夜中の訴えも減少。訪問時に痛みの悪化あり。医師へ電話連絡し、急遽、痛み止めの薬の量の見直しに繋がった。